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子供の頃に、おやじの仕事の都合で、あちこち引っ越しした。 学校が変わるたびに、友達作るのも、自己紹介も面倒くさくなる位だ。 背中に、俺の趣味と、血液型と、好きな食べ物と、好きなアイドル 書いて貼っておこうかと思ったぐらいだ。 行先は、社宅だから、なんとなく似たような転勤族の子供たちとは気軽に 仲良くなれた、お互いの気持ちがわかるってもんだ。 家族構成も知ってるし、色々な情報があっという間に伝わるのが社宅。 訳ありのうちには遊びに行くななんてことも、先輩に倣った。 逆に、おばさん連中はやたらと子供たちをかわいがってくれたので どこに引っ越しても、子供は有利だった。 余計なことまで教えてくれるおばさんもいたけれど、みんな ひねくれることなどなく大きくなった・・・と、思う。 大人になった今でも、三月になると、 いつも、心配と期待にあふれていたころのことを今でも思い出す。 子供の頃に仲良かった、社宅仲間も今ではどこでどうしているのか知らない。 みんな思い出の中だけで生きている。 そして、俺は、転勤のない会社に就職して、せっせと社会人をこなしてきた。 社会人になって初めての引っ越しを今度の三月にすることとした。 もうすぐ生まれる、俺の子供のために。 ずっと変わらない場所のマイホームを買った。 俺の子供はここでずっと、引っ越し知らずで大きくなる予定だ。